- 診療時間
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- 9:00〜12:00/16:00〜20:00
- 年中無休 365日診療
症例
ブリティッシュショートヘア、去勢雄、14歳
来院理由
左眼の内側から赤いものが広がってきており、出血もするようになった
他院にて原因不明と言われ、2ヶ月治療したが改善なく悪化しているためセカンドオピニオン
身体所見
左眼の内眼角に結膜の不整部位あり
検査
【血液検査】
・腎数値の上昇
【レントゲン検査】
・異常なし
【超音波検査】
・肥大型心筋症、僧帽弁前尖の収縮期前方運動
・左眼内眼角の奥より組織増生、眼球内の一部が不整に肥厚
診断
- 眼球腫瘍疑い
- 肥大型心筋症:Stage B1-2
- 慢性腎臓病:Stage2
治療方針
- 眼の病変は視診および経過より悪性腫瘍を疑う
- 超音波検査にて腫瘍の広がりが大きいことが判明したため、眼球の温存が難しい
- 今後、眼の病態が進行すると、出血が悪化したり、痛みが酷くなる可能性がある
- 麻酔前検査にて様々な基礎疾患が見つかったため、麻酔リスクがある
上記を踏まえ、飼い主様と相談の結果、麻酔を複数回行わずに以下の治療方針を選択
術式:経眼瞼眼球摘出術
経過
病理検査結果:扁平上皮癌
- 結膜に発生していた組織は悪性腫瘍であり、結膜に発生するのは稀な扁平上皮癌
- 腫瘍は完全に摘出できているが、周囲組織の脈管に腫瘍細胞が確認
- 扁平上皮癌の遠隔転移は一般的に可能性が高くないものだが、今後も注意深い観察が必要
術後14日後:心臓および腎臓の数値は安定しており、経過良好のため抜糸
担当獣医師:萩原 祐太郎