犬の副腎・肝臓腫瘍

症例

12 才4 ヵ月 シー・ズー 雌

来院理由

マイボーム腺腫切除の術前検査時に偶発的に確認

身体所見

明らかな異常なし

検査

【血液検査】
・明らかな異常なし
【レントゲン検査】
・明らかな異常なし
【腹部超音波検査】
・副腎:左副腎腫大、右副腎正常サイズ(図1)
・肝臓:尾状葉尾状突起に結節性病変

図1 腫大した左副腎の超音波画像

【CT 検査】
・副腎:左副腎が造影剤にて不均一な増強を呈し、腫大(図2)
・肝臓:尾状葉尾状突起に腫瘤性病変

図2 腫大した左副腎のCT 画像

【ACTH 刺激試験】
・正常

治療方針

左副腎摘出と肝臓尾状葉尾状突起切除を行い病理検査に提出した(図1-9)
また、同時に避妊手術を実施した。

図8 肝静脈を結紮およびクリッピングし

肝葉切除

図9 縫合後

経過

病理検査結果「左副腎:副腎皮質腺腫 肝臓:肝細胞癌」
術後、血液検査、尿量測定、活力の有無を確認し、アジソン病発症がないことを確
認した。
また、術後のACTH 刺激試験は正常であった。
肝臓については定期的な腹部エコー検査を実施。

担当獣医師

林 佑将

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