スケーリング

症例

年齢:7歳6か月齢 
種類:トイ・プードル
性別:避妊雌

トイプードル

来院理由

口臭および歯石の付着が気になるとの主訴で来院した。

身体所見

一般状態は良好で、食欲・活動性に異常は認められなかった。
口腔内検査では重度の歯石沈着および歯肉炎を認め、歯肉の発赤と腫脹を伴っていた。

検査

全身麻酔下での処置に先立ち、血液検査、胸部レントゲン検査および心臓超音波検査を実施した。血液検査に異常所見は認められず、胸部レントゲン検査および心臓超音波検査でも麻酔管理上問題となる異常は認められなかったため、全身麻酔下でスケーリングを実施する方針とした。

治療方針

全身麻酔下にて超音波スケーラーを用い、歯冠部および歯肉縁下に付着した歯石・歯垢を除去した。
その後、2種類の研磨用歯磨きペースト(粗研磨用・仕上げ研磨用)を用いて歯面のポリッシングを実施した。粗研磨によりスケーリング後の歯面を整え、続いて仕上げ研磨を行うことで歯面を滑沢化し、歯垢や歯石の再付着を抑制した。最後に口腔内を十分に洗浄し、処置を終了した。

図1:スケーリング前
画像1:スケーリング前
図2:スケーリング前
画像2:スケーリング前
図3:スケーリング後
画像3:スケーリング後
図4:スケーリング後
画像4:スケーリング後

経過

麻酔からの覚醒は良好で、術後の全身状態にも異常は認められなかった。
スケーリングにより歯石は良好に除去され、口臭の改善が認められた。
歯肉炎については、歯石除去により炎症の改善が期待されるため、自宅でのデンタルケアの重要性を説明し、毎日の歯磨きケアおよび定期的な歯科検診を継続するように指導した。

獣医師からひとこと

歯周病は犬で非常に多くみられる疾患で、歯石や歯垢を放置すると口臭や歯肉炎だけでなく、歯のぐらつきや抜歯が必要になることもあります。
また、重症化すると全身の健康にも影響を及ぼす可能性があります。
スケーリングできれいになった口腔内を維持するためには、ご家庭での毎日の歯磨きと定期的な歯科検診が大切です。
早期から継続してデンタルケアを行い、健康なお口を維持していきましょう。

担当獣医師:丸山純果先生

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