- 診療時間
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- 年中無休 365日診療(夜間救急:金・土・日・月)
症例
年齢:13歳7か月齢
動物種:シーズー
性別:避妊雌

身体所見
右下顎部に直径約2.5cmの腫瘤を認めた。腫瘤は硬結感を伴うものの、可動性が認められた(底部固着なし)。

検査
腫瘤に対して針生検を実施したところ、淡青色の細胞質と円形~楕円形の核を有する細胞集塊が認められた。また、核の大小不同がみられ、炎症細胞も散見された。
その他、身体検査、レントゲン検査および超音波検査を実施したが、明らかな異常は認められなかった。
治療方針
細胞診の結果から扁平上皮癌が疑われたため、外科的切除を実施した。
腫瘍の完全切除を目指し、十分なサージカルマージンを確保するため、水平方向(2cm)・垂直方向(広頚筋および咬筋一部)ともに広範囲の切除を行った。




経過
病理組織検査の結果、扁平上皮癌と確定診断された。
腫瘍は完全に切除されており、病理検査においても、腫瘍細胞が切除範囲の端に認められないことが確認された。しかし、扁平上皮癌は周囲組織への局所浸潤性が強く、再発のリスクがある腫瘍である。今後も慎重な経過観察が必要となる。
今後の経過や再発リスクに応じて、補助療法として化学療法や放射線治療を検討する場合もある。
獣医師からのコメント
扁平上皮癌は、皮膚や粘膜を構成する上皮細胞に由来する悪性腫瘍です。
猫では口腔内に発生する腫瘍の中で最も発生頻度が高く、皮膚に発生する場合は、犬では四肢、猫では耳介や顔周囲などの色素が薄い皮膚に多くみられます。
扁平上皮癌は局所浸潤性が強く、周囲の組織へ広がりやすい特徴があります。また、領域リンパ節への転移を起こすこともあります。
体表にできる腫瘤は、小さいうちに発見できれば、十分な範囲で切除することで根治が期待できる場合もあります。一方で、外科的切除のみでは十分な治療効果が得られないケースもあり、腫瘍の状態や進行度に応じて、化学療法や放射線治療などの補助療法を検討することもあります。
早期発見と適切な治療を行うことで、長期的な予後が期待できる場合もあります。
また、腫瘤による圧迫や刺激に伴う疼痛などの症状の改善も期待できます。
腫瘤が大きくなると、周囲組織への浸潤などにより外科的な切除が難しくなる場合があります。
小さなしこりやできものでも、いつもと違う様子や気になる変化がありましたら、お早めにご相談ください。
担当獣医師:丸山純果先生




