犬・猫が口にすると危険なもの⚠️ 食べ物篇part2

動物病院では、日々さまざまな食べ物の誤食に関するご相談をいただきます。

なかには、「まさかこれが危険だったなんて」と驚かれるようなものも少なくありません。

今回は少し意外な食べ物編Part2は

▪️キシリトール

▪️アボカド

▪️バラ科フルーツの種

についてご紹介したいと思います🐶🐱

『キシリトール』を食べてしまうと?

キシリトールは歯周病予防のガムやキャンディ、歯磨きなど、お口まわりの製品に広く使われています🦷 外出先でのケアのために、カバンに入れて持ち運んでいる方も少なくありません。

そんなキシリトールですが、2つの中毒作用が主に犬で知られていて、そのどちらでも生命を脅かす状況となる可能性があります。

1つ目の中毒は、誤食から比較的短時間(摂取後30分から12時間程)で症状が出る可能性がある低血糖です。キシリトールは身体がエネルギーにすることができない糖分ですが、インスリンというホルモンの分泌を刺激し、低血糖を起こします。血糖値が著しく下がると、元気減退、ふらつき、意識障害、発作や、心肺停止を起こす危険性があります。

2つ目の作用は肝臓の障害です。この作用が起こる機序は分かっていませんが、肝障害が起こると、それに伴った下痢、嘔吐、止血異常、黄疸、意識障害などが起こり、死に至る可能性があります。肝障害は最大で3日程経たないと検査で明らかにならないことがあり、摂取直後に問題がなくても慎重な経過観察が必要です。

キシリトールを動物の届く所に置いていると、その甘さから思いがけない誤食を招く危険性があります。日々、ご家族が気を付けることが大切ですが、万が一、誤って食べてしまった場合には、速やかに動物病院に相談し、治療を受けてください。

『アボカド』を食べてしまうと?

アボカドは『森のバター』と言われ、人間にとっては非常に栄養価の高い食べ物として知られています🥑

そんなアボカドには、ペルシンという成分が、多くの動物に中毒症状を引き起こす原因物質とされています。

アボカドによってペルシンの含有量にバラツキがあり、食べてしまった動物の体重や健康状態なども影響して、中毒症状の強さや発現までの時間は変わります。

症状は、食欲・元気の低下、嘔吐や下痢などの消化器症状、大量に食べた場合は膵炎、呼吸速拍、全身のむくみ、突然死などが起こると言われています。

中毒ではありませんが、種を丸ごと飲み込んでしまった場合は、胃や腸に詰まってしまう可能性が高く、手術での摘出が必要となります。

実は犬や猫がアボカドを食べても、中毒の危険性があまり高くはないという報告もあるのですが、アボカドはとても多くの品種が存在し、その品種ごとのペルシン含有量の研究はなされていません。

食べたら中毒を起こすかもしれない食べ物であることは間違いありませんので、アボカドそのものだけでなく、パスタやサラダ、ディップソースなどの加工食品の誤食にも注意しましょう。

『バラ科フルーツの種』を食べてしまうと?

「桃」「さくらんぼ」「あんず」「梅」といった、日本の四季折々に馴染み深いフルーツは、いずれもバラ科に分類されます🍑

これらのバラ科フルーツの種には、犬猫の体内で、猛毒のシアン化合物に変化してしまう成分が含まれています。シアン化合物と言われても、ピンとこないかもしれませんが、推理小説などで時折登場する「青酸カリ」はシアン化合物の一種です。そう言われると、何となく危険性が分かるかもしれません。

シアン化合物による中毒症状は、数分〜数時間以内に現れます。嘔吐、痙攣、呼吸困難など、一刻を争う重篤な症状も起こることがあります。

こういった症状は、種の断面が出ていたり(包丁で切ったときなど)、噛み砕いて飲み込んだりした場合に、より出やすいと言われます。また、熟れる前の桃や梅の果肉でも同様の中毒が起こりえます。

また、大きな種はアボカドと同じく、胃や腸に詰まる危険性もあります。

「りんご」や「すもも(プラム類)」などもバラ科のフルーツです。りんごを犬に与える方は少なくなく、味を知っているからこそ、ゴミ漁りをして種ごと芯を食べてしまうといった事故も起こりえます。

種を与えることはないかと思いますので、キッチンでのイタズラを予防することが重要でしょう。

知って、備えて、頼ってください。

今回ご紹介したキシリトール、アボカド、バラ科フルーツの種と、前回ご紹介したぶどうは、チョコレートやネギ類に比べ認知度が低い犬猫の中毒性食物です。

犬や猫は、人間のように食べていいものとダメなものを判断することができません。また、ご家族が危険性を知らずに与えてしまう事故も少なくありません。危険なものを知り、日頃から届く場所に置かない環境づくりが大切です。

2回にわたり取り上げた食べ物以外にも、動物が食べると中毒を起こす可能性がある食べ物は沢山あります。「こんなことで電話してもいいのかな?」と迷わず、どうぞ気軽にご相談してください📞

早めの相談が、その子を守ることに繋がります🐶🐱💖

次回予告

犬・猫が口にすると危険なもの⚠️食べ物編は一旦ここまでとなります。次回から、身近な食べ物以外の中毒物質について、環境編をお送りします。

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