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ブログ Vol.4
犬や猫が誤食・誤飲をしてしまったという、相談を受けることが多くあります。すでに飲み込んでしまったのであれば、なかったことにはできません。ですが、誤食・誤飲はさせない、繰り返さない、それが最も重要です。
犬や猫が何かを飲み込んでしまった、食べてしまった
こんにちは、青葉どうぶつ医療センター夜間救急チーフ獣医師の鈴木です。
獣医療に携わっていると、昼夜問わず誤食・誤飲の相談を多く受けます。中には、もう何度も誤食をして、その度吐かせてもらっているという家族も少なくありません。
「吐かせてもらって、出てきたからよかった」、それで終わらないでほしいという気持ちで、今日はブログを書いています。
誤食・誤飲で起こるかもしれない問題
犬や猫が誤食・誤飲をしてしまったら、どういう問題が起こるでしょうか?
何事もなく、数日後に便と一緒に異物が出てくるケースも確かにあります。
一方で、食道、胃、腸などに詰まらせたり、傷つけたりする危険性のある物や、中毒の危険があるものを飲み込んでしまうことも少なくありません。
中毒に関して言えば、チョコレート、ネギ類、ブドウ、アボカド、キシリトールガム、銀杏など、動物が食べてしまうと問題を起こす人の食品はたくさんあります。
誤食・誤飲の治療
誤食・誤飲の治療として、吐き気を促す催吐処置が選択されることは少なくありません。
催吐処置以外では、内視鏡や外科手術、鎮静・麻酔を必要とする口腔内や消化管洗浄、あるいはそれら以上に複雑で積極的な治療が必要となるケースもあり、どういった治療が必要かは何を飲み込んだのか、どれくらいの大きさ、量なのかによって変わってきます。
一概に吐かせる治療を行えばいいというわけではありません。
吐かせる処置についての注意事項
私自身は安易に吐かせる処置を行うことに否定的です。催吐処置にはいくつかの前提があります。
その一つ目は、そもそも吐かせても問題のないものなのかという点です。固形物を吐かせる場合、食道を傷つけたりしないか、食道に詰まったりしないかを慎重に考える必要があります。また、柔らかい物、液体やゲル状の物であっても吐かせることが推奨されないものも存在します。
第二に、吐かせる処置によって起こるかもしれない弊害を飼い主さんが理解し、受け入れてくれるかということです。薬剤を用いても吐かないことがありますし、吐いたとしても誤食したものをすべて回収できるとは限りません。場合によっては、まだ残っているかもしれないものに対する追加治療が必要となることもあります。また、嘔吐には吐いたものが気道に入り込む誤嚥や窒息の危険性が伴います。
万が一、誤嚥による肺炎が起これば、中長期の慎重な対応が必要となります。
さらには、吐かせる際に用いる薬剤の副作用も起こりえます。どういった薬剤を用いるかは、治療を行う先生の経験と、何を飲み込んだか、飲み込んだ犬・猫の全身状態などによって判断します。薬剤によっては、鎮静作用が強く出たり、血栓ができやすくなったり、胃が荒れたりなど、様々な副作用が起こりますし、処置後に吐き続けてしまうケースもあり得ます。
大切なこと
夜間救急に来院される、誤食・誤飲患者の多くが、過去にも同様の事故を起こしています。
もちろん、非常に反省されている飼い主さんは多いのですが、中には残念ながらいつものことだから吐かせてほしいという態度でいらっしゃる方もいます。
催吐処置は、絶対の安全が保障されている処置ではありませんし、そこで起こりうる問題の多くは、処置を行う私達がコントロールできるものではありません。
これまで吐かせる処置でも何事もなく済んだから、今日も大丈夫とは言えないのです。
誤食・誤飲は、環境管理に気を付け、躾を行い、普段から人の食べ物は与えないようにするなど、ご家族の努力で防ぐことができる事故です。
日々の生活管理に十分に気を付けて頂きたく思います。それでも、万が一の事故が起こってしまった際には、どうぞ当院にご相談ください。




